汽車

うたを　うたおう？
♪ルルラリラリラリラ　手は振らないよ
レインレイン　トレインレイン　きみが降りただけのこと・・・

闇が　ココロの闇が
ワタシの汽車からひとり　またひとり
そして　ひとつ　また　ひとつと　荷を降ろし

最後はきっと　自然とワタシと２人だけ

朝の陽射しがまぶしいほど
昨夜の闇が長い長い影を　おとす。

またひとり降りてくヒトを眺めながら
向かいに座るキミに言う。
「きっと、次にキミが降りてしまうんだよ。
笑いながら会話してるイマも
哀しいまでになくなってしまうんだ。」　と

きみはわからないような顔をしていたけれど
ほら、すぐにわかったんだろ？
きみは目下に広がる夜の海へ消えて行ったもの。

うたを　うたおう？
♪ルルラリラリラリラ　苦しみの波から解放してよ
トレインレイン　すみれ色の空へ君が降りてくれるだけでいい。



そうして　今日もまたひとり
わたしはわたしの汽車から　ヒトを降ろした。

最後は　きっと　ワタシも降りて
やっと自然と同化して